7ちゃんねるーふみねぇ支店

アラサーニートのよしなしごと

呟き60:Aくん

 

高校の同級生に、Aくんという男子がいた。

 

彼とは1年生のときに一度同じクラスになったきりで、卒業まで「友達」と「クラスメイト」の中間くらいの関係だったと思う。

 

なかなか不思議な人だった。

 

当時、一年生だったのに生徒会長選挙に立候補して、何と当選。半期だか一年だか生徒会長をやっていた。

うちの高校の生徒会は特殊で、所謂「会長 副会長 書記 庶務」というような数名定員制の組織ではなく、部活のように入りたい人は誰でも入れるシステムだ。

ただ、生徒会長だけは公募の上、選挙で決まる。

 

選挙、といっても中学まであったかったるい全校集会はなく、候補者が放送室に行って、校内放送で演説する、という形だった。

 

先輩の対抗馬も確かいたはずで、何となく教室でハラハラしながらその演説を聞いていた気がする。

結局、彼は選挙に当選した。

 

彼の功績の一つに購買横に「MYB」を置いた、というのがある

MYB、つまり「目安箱」の頭文字を取ったものだ。

当時ジャンプで連載されていた「め○かボックス」のパクりだ、という話は今の南高生も知っているのだろうか。

 

その2

南高にはDuo3.0というそれはそれは素晴らしく鬼畜な英語の熟単語集がある。

ターゲットだと一単語につき一文例文がついているが、DUOの場合、一例文に数語の単語や熟語が含まれているので、効率がいいですよ、というわけなのだ。

例文は基本的に独立しているのだが、時折「Bob」とか「Jennifer」など固有名詞が充てられている例文があり、編集の遊び心なのか、その固有名詞にうっすらと性格づけがされているようなのだった。

 

校内会報誌(当時は有志から募って半分文芸作品の文集みたいだった)か学年通信だか忘れたが、彼はDUOに登場するお馴染みのキャラクターたちが登場する短い小説を書いたのだ。

 

それがもう、悔しくなるくらい面白いのだ。

内容は破天荒だが、時折DUOの例文がそのまま出てきたりして、DUOを勉強したことがある人ならくすりと笑える。

 

事実、卒業してから大分経ったころ、「過去の卒業生の書いた作品です」とどこかの学年の学年通信に載った記事が高校同窓会のFBに載せられて、懐かしく読んだ。

 

A くんは未だにFBだけ友達であり続けており、つい先日も誕生日を迎えたという通知が入ったけれど、元気でいるんだろうか。