7ちゃんねるーふみねぇ支店

アラサーニートのよしなしごと

呟き165:さようならを告げよう。

 

失恋をした。

何度も恋をしたけれど、はっきり「失恋した」と認識しているのは人生で二度目だ。

 

本当は未来がないことなんて、ずっと前から知っていた。そもそも、私の恋は割と序盤に砕けることが多いので、まっすぐに恋を育てられないまま、しばらく歪な形に歪んだまま育ってしまう。

 

叶わないことは知っていた。

けれど、それを自分の中で摘むことはできなくて、相手が振り向いてくれるまで健気に振る舞うこともできなくて、ただあなたを好きな人がいるということを知って欲しくて、初めてはっきりと「好きだ」と伝えてしまった。

 

伝えて初めて、本当に自分が付け入る隙なんて初めから無かったことを知った。

自分の感情で相手の感情がこれっぽっちも動かないことを思い知らされてしまった。

恋心は粉々に砕けて、かけらも残らない程に吹き飛ばされてしまった。

四六時中考えていた感情が、急にぽっかりと穴が空いたように消えてしまった。

伝えたかったことも、話したかったことも、相手が好きなものも、相手の好きだったところも、今は何もかも遠いところにある気がした。

 

こんな感情があることを、知らなかった。

 

相手の心の中に入れないことが悲しくて、何度1人で涙を流したかわからない。

でも今となっては、そんな感情さえ遠いところにある気がした。

 

5年前、初めて「失恋」をしたときは、相手の心の中に居られなくても、側にいたいと思った。「友達でいい」と強がりながら、恋が消えなかった。結局、叶わない感情は歪な形のまま爆発して、自分でもわからないまま、いつしか自然と消えてしまった。

それが嫌だったから、今度は茶化さないで、普通に伝えた。

 

あんなに欲しいと思っていた相手の感情も、今はもう欲しくない。どうでもいいとさえ、思える。

 

きっと、ずっとはっきりした答えが欲しかったのだ。箱の中の猫は死んでいると、その糸の先は繋がっていないのだと、はっきり言って欲しかったのだ。わかってはいたけれど、想像だってしていたけれど、結局想像の域を出ない分、甘い未来だって想像してしまったから。

 

きっと、これから別の道を歩んでいく。

もう交わることもないかもしれない。

でも、もうその目に自分がいないことがはっきりわかったから、もう求めない。もう、いらない。

 

きっと最後の日には、笑って別れの言葉を告げられるはずだ。

縁を切るのは流儀ではないし、なあなあにしておけばまた巡り会うことがあるかもしれない。告げたところで二度と会わないと決まるわけではないと思う。

 

けれど、最後の日には、笑って「さようなら」と言って別れたい。

 

それが、愛する場所に行く最後の日でもあるから。