7ちゃんねるーふみねぇ支店

アラサーニートのよしなしごと

呟き12:賢い野良猫の話

世にも珍しい2022年2月22日からもう2日も過ぎたというのに、今更触発されて猫の話なんかしてみる。

 

今は昔、「傍目から見たら学生と変わらないだろ」と我が物顔で東北大キャンパスを闊歩していた時期の話だ。

 

 

川内キャンパスには、野良猫が何匹か住み着いていた。

全部で一体何匹いたのかは定かではないが、少なくとも一匹というわけではなかったと思う。

 

今はもう野良猫を見つけても触らなくなったが、学生時代はよくその毛並みを撫でては幸せな気分になっていた。

 

図書館の近く、文学棟の裏手に自販機が3台並んでおり、そのうち1台がパンの自販だった。

 

その自販の前に、彼奴はいた。

座り込んで、私を見上げて、ニャーと鳴いた。

何度も。

 

「買え」

 

そう言っているようにしか聞こえなかった。

 

自販でパンを買うと、猫はまた然にニャーニャー鳴き始めた。

 

「開けて、食わせろ」と。

 

まるで化かされているような気分だった。

恐る恐る、ジャムパンだかクリームパンの皮をやる。

 

食べた。

 

そして期待の眼差しを私に向けて、また、ニャー、と鳴いた。

 

こうして半分くらいパンの皮を食べた後、猫はありがとうも言わずに何処かへと去っていった。

 

 

嘘みたいだが、これは本当の話だ。