7ちゃんねるーふみねぇ支店

アラサーニートのよしなしごと

呟き4:上司の唇にルージュを

何年か前の話だ。

ある日、仕事終わりに部署の人たち数名と酒を飲みに行った。
宴が進み、上司の1人が(カワウソの上司とは別人)潰れてしまった。
独身かつ比較的若者が多い部署なので、ノリも若い。すぐさま上司に「いたずら」をする流れになった

まず、誰かが皿の上で冷め置かれた厚切りベーコンの塊を手に取った。そして脂身の部分をすやすや眠っている上司の顔に塗りたくった。
上司、起きない。
周囲に忍び笑いの渦が巻き起こる。

調子に乗った後輩が口を開く
「化粧しようぜ!」

それは面白いに違いない
みんなの目が一斉にこの場で唯一の女性である私に注がれる。

いやいや、普段使いの化粧品、それをこんないたずらで不意にしてしまうなんて嫌すぎる。「間接キッス」でドキドキするような年頃でもないが、一度使って仕舞えば「オッサンの唇に塗られたルージュ」という業を、この口紅は一生背負うことになるのだ。

嫌すぎる。

「空気の読めない奴だなぁ」
と後輩が顔をしかめる。本当に生意気な奴だ。どっちが先輩なのかわかったものじゃない。

「それDi○rのだろ、俺が買ってやるから!」
あんまりにも後輩がうるさいので、予備に入れておいたもう使わないルージュを思いっきり上司の唇に塗ってやった。
おまけに閉じた瞳には普段使わないでいるアイシャドウをこれでもかと塗る。

顔が異様にてかてか光った、顔の濃いおじさんがそこにいた。

周囲はもう大笑いだ。

翌日、みんなこぞってその上司に昨日の話を聞いた。
行き交う人が皆振り返り、枕にはラメがキラキラと輝いていたそうだ。



ちなみにDi○rは未だに買ってもらえていない。