絶対無理って言ってない?
三月三日はひな祭り
絶対無理って言ってない?
それって嘘じゃない?
ひな祭りといえば個人的に相対性理論の「ペペロンチーノキャンディ」の一節が思い浮かびます。
ペペロンチーノキャンディ。
辛いんでしょうか。
辛いのは苦手。
苦手といえば私は子どもの頃、雛人形が苦手でした。今も別に好きではないです。
実家に久月(有名な老舗のひな人形の会社)の立派な七段飾りの雛人形があるのだが、私が嫌がるせいで箪笥の肥やしになっている。
子どもの頃に、布団の隙間からあの日本人形たちが「こんにちは」とこちらを覗き込んでいる情景が今も頭の中に残っている。
それが妄想なのか実際に見た夢なのか、ちっとも覚えていないのだが、その想像の情景一つで雛人形が怖くなった。
正直、この時期の百貨店の雛人形売り場ですら、足早に通り過ぎたくなるくらいには苦手だ。
あまりにも勿体無いので、ある時期から時々雛人形と内裏雛くらいは出して飾ったりしていた。うちのお雛様はなかなか美人で、ほのかに品のある十二単を纏っている。じっと見ていると、まるで感情を持って生きているような顔をしている。多少なりとも情は湧いてくる。
それでも、雛人形に対して、雛人形を飾った家の雰囲気に対して、「かわいい」「嬉しい」「大好き」という気分にはなれそうもない。
「うちは貧乏でお雛様がないので、友達がすごく羨ましかった」とかいう話を時々聞くが、非常に申し訳ない気分になる。
正直最近はあまり聞かないけれど、ある程度常識のある、女の子がいる家庭は雛人形を買うものなのだ、という「常識」を一応知っている身からすると、「避けるわけにはいかないよな」ということも薄々わかっている。
将来女の子が生まれたときも、何かこっそりスルーしてしまいそうだもん、ひな祭り。
みなさんは雛人形は好きですか。