こんとあき、という絵本をご存知だろうか。
あきという3,4歳くらいの女の子と、あきちゃんのおばあちゃんが作ったきつねのぬいぐるみのこんが、2人で電車に乗って砂丘町にあるおばあちゃんの家に行くという話だ。
ロングセラーかつ人気で定番の絵本なので、子どもの頃に読んだことがある人も多いと思う。
私も子供の頃に読んで、今でも大好きな本のひとつだ。
中でも好きなのが、子供だけで電車に乗って、遠出をするところ。
「親がいない中で子供だけの旅」というストーリーにものすごく憧れた。
大人になってから読み返してみると、「こんな赤ちゃんみたいな女の子を1人で遠くへ旅行に行かせるなんて親の顔が見てみたいものだ」という気持にもなるが、同じくらいの子供だった自分にとって、あきの存在はお姉さんであり、自分には到底できないことをやってのける一種のヒーローのように思えた。
あるとき、街をぷらぷらしていたら、「林明子展」なるものがやっていた。
どうやら子ども図書館の企画のようで、大人は図書館の中に入らないらしい。
ほとんど実際の大きさに引き伸ばされた絵本のワンシーンの電車の絵くらいしかみることができなかった。
しかし
見てしまったのだ。
電車に尻尾を挟まれながら、健気に切符を差し出すこんの像を......。
こういう展示には、大抵ミュージアムショップが併設されている。
後ろを振り返れば可愛らしいマグカップが売っていた。
四の五もなく買った。
本当は、ぬいぐるみが欲しかった。
切符を差し出しているこんな円な瞳をみていると、急にうちにいて欲しくてたまらなくなった。
よく見ると、うちの犬にもなんとなく似ている気がするし。
調べれば実際にありそうなものだな、と思ってはいたけれどあっさりと公式がヒットした。
(送料無料)こんとあき 日本製ぬいぐるみ こんM | みんなの声あり | 絵本ナビ
なんでかわいいんだろう。
写真を辿っていくと、
電車に尻尾を挟まれるこん
尻尾に包帯を巻かれるこん
おふろ上がりのこん
の写真が並んでいる。需要を分かりすぎている。
買った。
こうして、うちにはまた黒い目のぬいぐるみが一つ増えたのである。